奥の細ぶち

日々雑感

奇跡の不揃いみかん

みかん5年ほどまえに雑木林を開墾してみかんの若木を6本植えました。1本の木に100個のみかんがなるとしてシーズンには600個のおいしいみかんを収穫でき、みんなで山分けだ、と思ってのことでした。ところがその土地はもともと生育していた木と草の生命力が強く、みかんの木はこれらに埋もれてしまい、これに伴いみかんは私の意識外の存在になりつつありました。
ところが、今年このみかんの6本のうち3本が、見事、実をならせたのです。113個のみかんを収穫しました。まさしく茫々たる草のなかに存在する奇跡のリンゴならぬ奇跡のみかんです。その野趣に富んだ酸っぱ味には生命力を感じます。そうして、これら大小様々の不揃いさ、お見事としか言いようがありません。
以前、若輩の親しい農業者は「危機感で実をなす」と意味不明なことを話していたのが記憶にあります。今はこれも是かなと思います。忘れられてしまうのではないかという危機感で存在を示したのでしょう。みかんたちに最敬礼!
そうして今思い悩むのは、今後、このみかんの木とどのように付き合っていくかということ。剪定とかすれば、粒揃いのみかんになるだろが、どうしたものか、今のところなぜか結論を出せていません。

みかんの木と共に

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