奥の細ぶち
サンフランシスコ その4~ SFジャイアンツ
私の旅行の楽しみは地元スポーツの観戦です。野球好きの社員の推しもあり、アメリカに行ったからには野球の本場大リーグの観戦をしなければと、ジャイアンツvsパドレスの試合を見に、ジャイアンツのホームAT&Tパークに行きました。AT&Tパークはスタジアムライト側の外側が海の入り江になっていて、左バッターがライト側に場外ホームランを打つとボールが海を目がけてに飛んでいき、そのボールを目当てに入り江に船を浮かべるファンもいるそうです。また、海から潮の香りを乗せた海風が爽やかに吹き込みカモメたちも空から観戦という、最近ドームの多い日本の球場と比べると開放的でとっても爽快感があります。アメリカ人は野球が大好き。この日もウイークデーのナイターにもかかわらず、満員に近い4万人のジャイアンツファンが詰めかけています。球場内にはホットドックやハンバーガの飲食店はもちろん各国のビールや屋台のワインバーまでありました。試合が始まるまでの間友人たちと盛り上がりグラウンド内で行われるダンスなどのアトラクションを楽しむという姿がそこかしこに見られ、とても良い雰囲気でした。この調子で行くと試合が始まるとさぞや盛り上がると思い、ワインバーで調達したカリフォルニアワインに舌鼓を打ちつつワクワクしながらプレイボールを待っていました。
いよいよプレイボールが宣せられ試合が開始。4万人の観衆は一斉にマウンドに立つピッチャーの一挙手一党足に目を向けてその右腕から繰り出されうなりをあげる剛速球に大歓声が沸き起こる。となるところなのですが、アレレ?観客席の雰囲気は相変わらずお口モグモグお喋りペチャペチャ状態。何の緊張感もないマイペースのユルユル顔。ああ、そういえば試合始まったねぇ、ちょっと見てみるか、みたいな会話が聞こえてきそう。そうかぁ、これが本場の野球観戦かと私は軽いカルチャーショックを覚えました。もちろん、そんな人ばかりではなく真剣にゲームに目を注いでいる人も数多くいるんでしょうけど日本とは違いある意味余裕での野球観戦なんでしょう?!
ところで、球場側の演出もアメリカならではのものがありました。一番面白かったのはキスのリンクチェーン企画。観客席にいるカップルをカメラでとらえ球場内の大型スクリーンに映し出しハートマークを出しながらキスを要求。ぜひ私たちにもカメラを向けての若者から、もう恥ずかしいわの年配のカップルまで次々にスクリーンに映し出していきます。元気いっぱいに、あるいは恥ずかしそうにそれでも幸せそうにキスをする姿を4万人の観客が祝福するという企画。とても感動的で日本でもこんなネアカな企画ができるようになって欲しいなぁ、と思いながら見ていました。他にも球場全体で騒音を出しまくろうなんて企画もあり、ゲーム以外でも日本では味わえないことの多い野球観戦でした。
さて、試合の方なんですけどホームのジャイアンツが0-6のぼろ負け。こちらはとっても残念でした。