奥の細ぶち
ふれあい下水道館
皆さんは下水道の中に入ったことがあるでしょうか。映画の中で悪漢に囚われてしまったヒーローが下水道の中を通って脱出するシーンを見たことがある方は多いと思いますが、自分が下水道の中に入ったことのある方は少ないと思います。いちど下水道の中に入りヒーロー気分を味わってみたいと思いませんか?
小平市にある「ふれあい下水道館」では、実際に地下25mの位置にある現役の下水道の中に入って、下水の流れている様子を観察することができ、映画のヒーロー気分を味わえてしまうことのできる施設です。
この施設は江戸時代からの下水設備の歴史や家庭や工場などの排水をどうやって浄化し自然に戻すかなどを真面目にお勉強ができる施設でもあります。職員の方はビデオや顕微鏡を使って親切かつ丁寧に浄化の説明をしてくれて私たちの排水に対する意識を高めてくれます。普段何気なく排水に混ぜている油や食材のごみが自然に負荷をかけていることを知り、今後はもっと排水に気を使おうと思いました。
こんなことを考えたり勉強しながら階段をおり地下25mの下水道の位置に降り立つと、徐々に漂います。確かに。生ごみというか何かが腐ったというか異臭が。これがだんだん強烈になっていく頃下水道に入れるドアが現れます。ドアはかなり頑丈でしかも二重になっておりいったん入ってしまうと二度と出られないのではないかという錯覚に捕らわれますがこの恐怖と戦いながら勇気を出してドアの中に突入しました。
最近は雨が少ないせいか水量はさほど多くなく心配(期待?)していた固形物もあまり見えません。ですが、う~ん、さすがに臭いです。しかも細かい虫が無数に蚊柱(蚊ではありませんが)を作っていて気持ち悪いです。ゆっくりとヒーロー気分を味わおうと思っていた私ですが、とてもじゃありませんが長時間滞在することはできません。けっこう意気地なしに早々に退散しました。
ヒーローになるのも楽じゃないということを思い知らされた一日でした。