奥の細ぶち
日々雑感
沼津港深海水族館
先日沼津港を訪れた折に深海水族館を見学してきました。この水族館は別名をシーラカンス・ミュージアムと言ってシーラカンスを剥製と冷凍保存での展示をしている世界でも例の無い水族館です。
シーラカンスは3億5000万年前から地球上に存在している魚で、現在でもわずかながらそのままの姿で生息しているという生きた化石として貴重な種類となっている生物です。3億5000万年前というと地球上は古生代の時期でちょうどこの頃は氷河期であったとされるころです。ゴキブリが誕生したのが3億年前といわれるのでそれよりも前、恐竜が活躍するのはさらにずっと後ということになります。この気の遠くなるような年月を同じ形態で生き続けるというのは生物として進化の必要のない完成された姿ということが言えるかもしれません。
ところで人類は今後どれだけの年月を生き残ることができるのでしょうか?
人類が今の形態になったのが数万年前ということなので生物の中ではまだまだ新参者。しかし道具を発明することによって生物上の進化はそれほどではなくとも、環境の大幅な進化を急激に進めそれは今なお進化の過程にあります。この環境の進化による大きな影響が他の生物や地球環境そのものに負荷を与え、ネガティブな未来の想像もしてしまいます。この先の未来にあるのは夢の世界か、はたまた地球そのものが破滅する絶望の未来か。シーラカンスを見ながらそんなことを考えた一日でした。
なお、この深海水族館にはシーラカンス以外にも沼津港の目の前にある日本一深い湾である駿河湾に生息する珍しい深海の生物たちをたっぷりと見学できるのでとても興味深い水族館です。お近くへお寄りの際はぜひ一度立ち寄られることをお勧めします。